不動産広告の「言葉」を、うのみにしないために ― 表示規約を知ることが、後悔しない第一歩 ―
不動産を探す際、多くの方が最初に目にするのが
インターネット広告やチラシです。
インターネット広告やチラシです。
「駅徒歩5分」「リフォーム済」「即入居可」
一見すると分かりやすい表現ですが、
その言葉の正確な意味を理解しないまま判断すると、
後になって「思っていたのと違う」と感じることがあります。
一見すると分かりやすい表現ですが、
その言葉の正確な意味を理解しないまま判断すると、
後になって「思っていたのと違う」と感じることがあります。
今回は、不動産広告を見る際にぜひ知っておいていただきたい
広告表示の基本ルールについて解説します。
広告表示の基本ルールについて解説します。
不動産広告には、一定のルールがあります
不動産広告は、宅地建物取引業法に加え、
「不動産の表示に関する公正競争規約（表示規約）」
に基づいて作成されています。
「不動産の表示に関する公正競争規約（表示規約）」
に基づいて作成されています。
この規約は、
消費者に誤解を与える表現を避け、
取引の公平性を保つことを目的としたものです。
消費者に誤解を与える表現を避け、
取引の公平性を保つことを目的としたものです。
ただし、
ルールを守っていても、すべての情報を細かく書けるわけではない
という点は、あらかじめ理解しておく必要があります。
ルールを守っていても、すべての情報を細かく書けるわけではない
という点は、あらかじめ理解しておく必要があります。
「駅徒歩○分」は、実際の体感とは異なる場合があります
広告に記載される「徒歩○分」は、
1分＝80メートルとして算出され、
信号待ち、坂道、踏切などは考慮されません。
1分＝80メートルとして算出され、
信号待ち、坂道、踏切などは考慮されません。
そのため、
実際に歩くと
「思ったより遠い」「意外と大変」
と感じることもあります。
実際に歩くと
「思ったより遠い」「意外と大変」
と感じることもあります。
気になる物件ほど、
必ず現地で確認することが大切です。
必ず現地で確認することが大切です。
「リフォーム済」の内容は、必ず確認を
「リフォーム済」と表示されていても、
その内容は物件によって大きく異なります。
その内容は物件によって大きく異なります。
・壁紙の張替えのみ
・一部設備の交換
・構造や配管は手つかず
・一部設備の交換
・構造や配管は手つかず
といったケースも少なくありません。
広告だけで判断せず、
どこを、いつ、どの程度リフォームしたのか
を確認することが重要です。
どこを、いつ、どの程度リフォームしたのか
を確認することが重要です。
「即入居可」＝すぐ住める、とは限りません
「即入居可」という表現は、
空室であり、入居者募集が可能であることを示すものです。
空室であり、入居者募集が可能であることを示すものです。
実際には、
・契約手続き
・残置物の撤去
・ライフラインの手配
・契約手続き
・残置物の撤去
・ライフラインの手配
などに時間を要する場合もあります。
入居時期に制限がある方は、
必ず事前に確認しましょう。
必ず事前に確認しましょう。
広告は「入口情報」として捉えることが大切です
不動産広告は、
物件のすべてを伝えるものではありません。
物件のすべてを伝えるものではありません。
広告はあくまで入口であり、
詳細は確認する前提で見るもの
と考えることで、判断を誤りにくくなります。
詳細は確認する前提で見るもの
と考えることで、判断を誤りにくくなります。
後悔しないために、意識していただきたいこと
気になる表現ほど、質問する
現地確認を省略しない
不安な点は、遠慮せず専門家に相談する
この積み重ねが、
納得のいく不動産取引につながります。
納得のいく不動産取引につながります。
まとめ
不動産広告は、
決して「信用できないもの」ではありません。
決して「信用できないもの」ではありません。
しかし、
正しく読み取る知識がなければ、誤解が生じやすい
という側面もあります。
正しく読み取る知識がなければ、誤解が生じやすい
という側面もあります。
表示規約というルールの存在を知り、
言葉の意味を一歩踏み込んで確認すること。
それが、後悔しない不動産選びの第一歩です。
言葉の意味を一歩踏み込んで確認すること。
それが、後悔しない不動産選びの第一歩です。
こちらの記事も読まれています。
若者に広がる住宅ローン“50年” ― 建築コスト増で「毎月の支払い」優先の時代へ 本当に50年、大丈夫と言えるのか？ […]
大地震から家族を守る！ 不動産コンサルタントが教える住宅の耐震対策と防災準備 近年、日本各地で地震が頻発し、私たちの生活を脅かしています。
地震大国と呼ばれる日本では、いつどこで大地震が発生してもおかしくありません。
だからこそ、家族が安心して暮らせる家づくり、そして万全の防災対策が不可欠です。
なぜ今、地震対策が必要なのか？
住宅の耐震化は命を守ります
地震発生時、最も安全な場所は住み慣れた我が家であるはずです。 […]
地盤調査のポイント：安全な住まいづくりのために 家を建てるとき、間取りやデザインにこだわるのは当然ですが、実は「地盤」も非常に重要な要素です。地盤の状態が悪いと、建物の傾きや沈下といった深刻なトラブルを引き起こす可能性があります。
そこで今回は、地盤調査のポイントについて詳しく解説します。
1. […]
相続放棄したのに管理責任？2023年民法改正でどう変わったのか 「親が亡くなって家を相続する話が来たけど、相続放棄したい。管理の責任も負いたくない」──そんな相談をよく受けます。
実は、この「相続放棄と管理責任」の関係は、2023年4月の民法改正でルールが明確になりました。
今日はそのポイントを、できるだけわかりやすく解説します。
1. […]
不動産屋と事故物件とおばけ ～「知っておくと損しない」本当にあった話と法律のこと～
こんにちは。不動産の仕事をしていると、時に「見えないもの」とも向き合う瞬間があります。今日はちょっと不思議で、でもちゃんと“現実”の話——「事故物件」と「おばけ」、そして不動産屋の立場について、お話しします。
■ […]
