一物六価とは?〜ある家族の相続ストーリー〜
「不動産って、どれも同じ値段でしょ?」
そんなふうに思っていた佐藤さん一家に起きた、ある”相続”のエピソード。
今日はこのストーリーを通して、ちょっと難しそうな「一物六価」の世界を、わかりやすくお話しします。
今日はこのストーリーを通して、ちょっと難しそうな「一物六価」の世界を、わかりやすくお話しします。
【登場人物】
お父さん(昭二さん):頑固だけど家族思い
長男(健太さん):しっかり者。地方で会社員
長女(美咲さん):都会暮らしの自由人
お母さん(由紀さん):みんなをまとめる優しい存在
ある日、突然の相続
ある日、佐藤家の大黒柱だった昭二さんが亡くなりました。
残された家族には、昭二さんが生涯守ってきた「実家の土地と建物」がありました。
残された家族には、昭二さんが生涯守ってきた「実家の土地と建物」がありました。
葬儀が終わったあと、由紀さんがぽつりと。
「これ、どうやって相続すればいいのかしら…?」
いざ、土地の価格を調べたら…
健太さんと美咲さんは、市役所に行ったり、不動産屋さんに聞いたりしました。
すると、こんなことがわかりました。
すると、こんなことがわかりました。
不動産屋さん「今この家を売るなら、1,500万円くらいですね」(=実勢価格)
市役所「固定資産税評価額は、1,000万円です」(=固定資産税評価額)
相続税を計算する国税庁の資料「路線価では、土地の価格は800万円ですね」(=路線価)
国の発表している標準的な土地の価格は900万円(=公示価格)
さらに、銀行は安全を見て「700万円の担保評価額」をつけるだろうとのこと。
「えっ、こんなにバラバラなの?」
健太さんは、思わず言いました。
「同じ家なのに、なんで値段がバラバラなんだ!?」
不動産屋さんはやさしく教えてくれました。
「これが『一物六価』っていう考え方なんです。
不動産は“使い方”によって、見るべき価格が違うんですよ。」
不動産は“使い方”によって、見るべき価格が違うんですよ。」
つまり、
売買するなら「実勢価格」
相続税を払うなら「路線価」
固定資産税を払うなら「固定資産税評価額」
を見る必要があるんです。
を見る必要があるんです。
その後、佐藤家はどうしたのか?
佐藤家では、家族会議を開きました。
「家を売らずに、母さんが住み続けたほうがいいよね」
「でも、将来的には売るかもしれないから、今の実勢価格もメモしておこう」
「でも、将来的には売るかもしれないから、今の実勢価格もメモしておこう」
結果、
お母さんが住み続ける
相続税は路線価をもとに計算して支払う
固定資産税は毎年、評価額に基づいて払う
ことになりました。
ことになりました。
「一物六価」の仕組みを知ったおかげで、佐藤家は安心して手続きを進めることができたのです。
まとめ:一物六価を知ると、不動産の不安が減る!
不動産に「六つの顔」があると知っていれば、
いざというとき慌てずに、正しく判断することができます。
いざというとき慌てずに、正しく判断することができます。
もし相続や売却、購入を考えているなら、
**「どの価格を基準にすべきか?」**を一度立ち止まって考えてみましょう。
**「どの価格を基準にすべきか?」**を一度立ち止まって考えてみましょう。
わからないときは、専門家に相談するのが安心です。
そして、あなた自身も、大切な家族を守る力になります。
そして、あなた自身も、大切な家族を守る力になります。