祖父から相続した土地に“存在しない建物の謄本”? 実は「地番の誤り」かもしれません
相続で土地を受け継いだとき、まずは法務局で登記簿を取り寄せる方が多いと思います。
ところが、その登記簿に 「他人の建物」が記載されている ことがあります。
ところが、その登記簿に 「他人の建物」が記載されている ことがあります。
「え?うちの土地に知らない人の家が建ってる?」
「現地に行っても建物なんてないのに……」
「現地に行っても建物なんてないのに……」
実はこれ、地番の間違いによる誤登記 というケースがあるのです。
どうして「地番の間違い」が起きるのか?
登記制度は明治時代から続いていますが、当時は測量技術も不十分で、地図の精度も低いものでした。
そのため、次のような理由で誤りが生じることがあります。
そのため、次のような理由で誤りが生じることがあります。
隣地と地番を取り違えた
当時の地図が不正確で、実態とずれて登記された
役場への届出と登記所の処理が一致していなかった
つまり、役場の課税台帳(固定資産税課)が正しいのに、法務局の登記が間違っている、ということもあるわけです。
どんな影響があるの?
土地を売却できない
謄本に他人名義の建物があると、買主は不安になり契約が進まない。
謄本に他人名義の建物があると、買主は不安になり契約が進まない。
相続人同士で疑心暗鬼に
「誰かが勝手に家を建てたのでは?」とトラブルに発展する可能性も。
「誰かが勝手に家を建てたのでは?」とトラブルに発展する可能性も。
融資や担保設定に支障
金融機関は「登記が現実と違う土地」は担保評価できません。
金融機関は「登記が現実と違う土地」は担保評価できません。
どうやって確認するの?
役場(市町村)の税務課で確認
固定資産税の課税資料を見れば、どの地番に建物が課税されているかが分かります。
→ ここで「建物は隣地にあるのに、登記だけ自分の土地に載っていた」という事実が発覚することも。
固定資産税の課税資料を見れば、どの地番に建物が課税されているかが分かります。
→ ここで「建物は隣地にあるのに、登記だけ自分の土地に載っていた」という事実が発覚することも。
法務局で登記簿・公図を確認
登記内容と現地の状況を照合する。
登記内容と現地の状況を照合する。
現地調査
実際に土地を見て、「建物の有無」と「地番との対応関係」を確認。
実際に土地を見て、「建物の有無」と「地番との対応関係」を確認。
解決の方法は?
登記の訂正を申請する
誤って記録された建物の登記を、正しい地番に移す手続きを行います。
誤って記録された建物の登記を、正しい地番に移す手続きを行います。
専門家に依頼するのが現実的
土地家屋調査士や司法書士に相談するのが一般的です。
誤登記の修正は法務局との調整が必要になるため、素人が単独で行うのは難しいケースが多いです。
土地家屋調査士や司法書士に相談するのが一般的です。
誤登記の修正は法務局との調整が必要になるため、素人が単独で行うのは難しいケースが多いです。
まとめ
相続した土地に「知らない人の建物の登記」がある場合、地番の誤りが原因のことがある。
固定資産税の課税資料と登記簿を照らし合わせれば、誤りの有無を確認できる。
放置すると売却・融資に支障が出るため、早めに調査・訂正が必要。
解決には 土地家屋調査士・司法書士といった専門家 に相談するのがベスト。
👉 相続で受け継いだ土地は「登記簿=現実」と思いがちですが、必ずしもそうではありません。
登記の世界は“正確に見えて、時々ズレている”もの。
安心して次世代に引き継ぐためにも、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
登記の世界は“正確に見えて、時々ズレている”もの。
安心して次世代に引き継ぐためにも、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。