孤独死があった家に住むと運が悪くなる?
~迷信と現実、不動産の専門家が本音で語ります~
「この部屋、以前に誰か亡くなっているそうで……」
そう言われたとき、あなたならどう思いますか?
そう言われたとき、あなたならどう思いますか?
中でも「孤独死があった部屋」と聞くと、こんな声がよく上がります。
なんとなく怖い…
運気が下がりそう…
家族に話しにくい…
今回は、「孤独死=不吉」というイメージがどこから来たのか?
そして、実際に住む上で何かリスクがあるのか?
不動産屋の立場から、“迷信”と“現実”をきっちり分けてお話しします。
そして、実際に住む上で何かリスクがあるのか?
不動産屋の立場から、“迷信”と“現実”をきっちり分けてお話しします。
■ 「孤独死」とは何か?
「孤独死」とは、誰にも看取られずに亡くなり、一定期間発見されない死のこと。
高齢化・核家族化・単身世帯の増加により、日本では増加傾向にあります。
高齢化・核家族化・単身世帯の増加により、日本では増加傾向にあります。
統計から見る現実
東京23区では、年間3,000人以上が孤独死で発見されている(※東京都監察医務院調査)
年齢層は高齢者が中心ですが、若年層の孤独死も増加傾向にあります
つまり「特別なこと」ではなく、誰にでも起こり得る社会問題の一つなのです。
■ 「住むと運が悪くなる」は本当か?
結論から言えば、まったくの迷信です。
【よくある誤解】
◎「念」が残っている? → 科学的根拠なし
◎「前の人の気が悪い」→ 風水や霊的な解釈に過ぎない
◎「不幸が連鎖する」 → 単なる偶然を結びつけた思い込み
実際には、孤独死があった部屋に住んだからといって、「病気になった」「事故が起きた」といった報告は、統計的にも一切存在しません。
■ 不動産の視点:孤独死=事故物件?
実務的には、孤独死=必ずしも事故物件ではありません。
▽国交省のガイドライン(2021年)
自然死・老衰・病死による孤独死 → 原則として「告知義務なし」
ただし、長期間放置されていた場合や、特殊清掃を要するようなケースは「心理的瑕疵」として告知対象に。
つまり、孤独死があったからといって一律に“事故物件”とはならないのです。
■ 実際に住んでいる人の声
孤独死後の物件をリフォーム・清掃し、入居された方にインタビューすると、こんな声が多いです。
「最初は気にしていたけど、住んでみれば普通の部屋」
「家賃が相場より安かったし、問題なく快適」
「お清めしてから入居したので安心」
「家賃が相場より安かったし、問題なく快適」
「お清めしてから入居したので安心」
人によって受け取り方は違いますが、実際にはトラブルはほとんど起きていないのが現実です。
■ まとめ:知っておくべき「3つの真実」
孤独死は誰にでも起こりうる、ごく普通の死
「住むと運が悪くなる」は、根拠のない迷信
現実的なリスクは、設備や清掃の問題。霊的な問題ではない
■ 最後に:心のケアと情報の透明性が大事
もちろん、不安に感じることは自然なことです。
大切なのは「何があったのか」「どう対処されたのか」を、きちんと説明してくれる不動産業者かどうか。
大切なのは「何があったのか」「どう対処されたのか」を、きちんと説明してくれる不動産業者かどうか。
「知らされないこと」のほうが、よほど不安を呼びます。
👻 おばけより怖いのは、“知らないまま契約すること”。
迷信に振り回されず、正しい知識で、安心して住まい選びをしましょう。
次回は、**「特殊清掃とは?費用・手順・誰が払う?」**についてお届けします。