里山で学ぶ、暮らしの知恵と心地よさ ~空き家は“資源”になる~
都市部から少し離れた「里山」で、空き家の相談を受けることが増えてきました。
一見、手がかかりそうな古い家も、見方を変えれば“味わい深い資源”です。
一見、手がかかりそうな古い家も、見方を変えれば“味わい深い資源”です。
実際、里山を訪れて感じたのは、暮らしそのものが、ゆっくりと丁寧に積み重ねられてきた場所だということ。
そこには、“便利さ”では測れない魅力があります。
そこには、“便利さ”では測れない魅力があります。
■ 古い家には、理由がある
先日拝見した築50年の空き家は、土間・縁側・薪風呂付き。
街中では見かけないつくりですが、どれも当時の「暮らしの知恵」から生まれたものです。
街中では見かけないつくりですが、どれも当時の「暮らしの知恵」から生まれたものです。
土間は作業の場であり、湿気を逃す工夫
縁側は、夏の涼を呼び込む“天然のエアコン”
庭先の木々は、陽射しをコントロールし、風を通す役割
つまり、昔の家は自然と共存する前提で設計されていたのです。
今改めて、こうした機能性が「心地よい」と見直されています。
今改めて、こうした機能性が「心地よい」と見直されています。
■ 「空き家」ではなく「未活用の資産」
「空き家=負債」と考えられがちですが、
自然と共に暮らすニーズが高まる今、里山の古民家は新たな価値を持ち始めています。
自然と共に暮らすニーズが高まる今、里山の古民家は新たな価値を持ち始めています。
実際、こんなご相談もあります。
「週末だけでも自然の中で過ごしたい」
「テレワークに合わせて静かな環境が欲しい」
「DIYでリノベーションして、セカンドライフを楽しみたい」
こうした声に応える物件は、まさに“手つかずの資源”とも言えます。
■ 地域とつながる暮らしの魅力
里山での暮らしは、単なる“田舎暮らし”とは違います。
地域の人たちと助け合い、教わりながら生きていく文化があります。
地域の人たちと助け合い、教わりながら生きていく文化があります。
草刈りのタイミング、雪の降り始め、井戸水の管理……
暮らしの知恵は、地域の中で自然と身についていきます。
暮らしの知恵は、地域の中で自然と身についていきます。
こうした関係性が築かれやすいのも、小さな里山集落の強みです。
「人とつながりたい」と思う移住者には、ぴったりの環境です。
「人とつながりたい」と思う移住者には、ぴったりの環境です。
■ 不動産業としてできること
私たち不動産業者にできることは、「物件を紹介する」だけではありません。
どんな暮らしができるのかを“イメージできるようにする”
地域の人たちと“つなぐ”役目を担う
古民家や空き家の「再活用」をサポートする
こうした取り組みは、空き家問題の解決だけでなく、地域の未来をつくる一歩になります。