隣地との境界、どこまでがうちの土地?
― あいまいな境を、はっきりさせるには ―
「このブロック塀、うちの?向こうの?」
「草むしり、どこまでが自分の仕事?」
「草むしり、どこまでが自分の仕事?」
こんな疑問、意外と多いんです。
今日は、多くの方が不安に感じながらもなかなか聞けないテーマ――
今日は、多くの方が不安に感じながらもなかなか聞けないテーマ――
**「土地の境界(筆界・所有権界)」**についてわかりやすく解説します。
「境界」には2種類あるって知ってましたか?
実は、土地の境界には2つの意味があります。
境界の種類 | 内容 | 決める人 |
---|---|---|
筆界(ひっかい) | 法務局が管理する「公的な土地の区切り」 | 登記官・法務局 |
所有権界(しょゆうけんかい) | 実際に誰がどこまで使っているか | 所有者同士の合意 |
つまり…
登記簿や公図で見られるのが「筆界」
実際の塀やフェンスなどで囲まれているのが「所有権界」
これが一致しているとは限らないんです!
「境界杭」や「ブロック塀」はあてになる?
「ここに杭があるから、境界だと思ってた」
そんな声もよく聞きます。
そんな声もよく聞きます。
ですが、その杭が誰かの目印として打たれただけのもので、公式な境界とは限らないケースが多いのです。
同様に、ブロック塀やフェンスも「単に設置した人の好みの位置」である場合もあります。
同様に、ブロック塀やフェンスも「単に設置した人の好みの位置」である場合もあります。
✔ 要注意!
「昔からこうだった」は証拠にならないことも
壊れた塀の修理費をめぐって揉める前に、位置の確認が大事!
自分の土地の正確な範囲を知る方法
① 登記簿・公図を確認
法務局で取得できますが、あくまで“目安”レベル。ズレていることも多いです。
② 地積測量図・境界確定図があればラッキー
ある場合は、そこに示された座標や杭が公式な位置。
なければ、次のステップへ。
なければ、次のステップへ。
③ 土地家屋調査士による「境界確定測量」
これは隣接地の所有者と立会いの上で、境界を正式に確定する作業。
不動産売買や相続の際には、とても重要な手続きです。
不動産売買や相続の際には、とても重要な手続きです。
境界トラブルは「勘違い」から始まる
「うちの敷地を勝手に使ってる!」
「隣が勝手にフェンスを動かした!」
「隣が勝手にフェンスを動かした!」
こんなトラブル、実は境界の正確な知識がなかったことが原因であることがほとんど。
お互いが悪気なく「当然」と思っていた境界が違っていた――というパターンですね。
お互いが悪気なく「当然」と思っていた境界が違っていた――というパターンですね。
「境界確認書」や「覚書」で揉めない土地に
もしも測量して境界が確認できたら、**「境界確認書」**を交わしておくのがおすすめです。
将来的な売買、相続、建替え時に安心ですし、トラブルの予防策として非常に有効です。
将来的な売買、相続、建替え時に安心ですし、トラブルの予防策として非常に有効です。
まとめ:境界線は、物理的な“線”ではなく、人と人の“関係性”
土地の境界は、ただの「線」ではありません。
それは、お互いの理解と信頼の上に成り立つ線です。
それは、お互いの理解と信頼の上に成り立つ線です。
不明確なまま使い続けると、思わぬトラブルに
登記簿と現地のズレには注意
測量と話し合いが「安心な境界」を作る鍵
「どこまでがうちの土地?」と疑問を持ったら、それは暮らしを見直すチャンスかもしれません。