不動産売却で「測量って必要ですか?」と聞かれたときの話
― やる人・やらない人、その違い ―
不動産の売却相談を受けていると、
かなりの確率で聞かれるのがこの質問です。
かなりの確率で聞かれるのがこの質問です。
「測量って、やったほうがいいんですか?」
「正直、しなくても売れますよね?」
「正直、しなくても売れますよね?」
どちらも、間違いではありません。
ただし――
その答えは、物件によってまったく違うのです。
ただし――
その答えは、物件によってまったく違うのです。
「測量は必須」と思っている人、「不要」と思っている人
測量については、
「売却=測量は当たり前」
と思っている方もいれば、
「今まで一度も測量なんてしたことがない」
という方もおられます。
「売却=測量は当たり前」
と思っている方もいれば、
「今まで一度も測量なんてしたことがない」
という方もおられます。
この差は、知識の有無というより、
たまたま置かれてきた状況の違いと言ったほうが近いかもしれません。
たまたま置かれてきた状況の違いと言ったほうが近いかもしれません。
実際のところ、不動産売却において
測量が“絶対に必要”なケースと、
“必ずしも必要ではない”ケースは、きちんと分かれています。
測量が“絶対に必要”なケースと、
“必ずしも必要ではない”ケースは、きちんと分かれています。
土地として売るとき、測量の話は避けて通れません
建物を解体して、更地として売る。
あるいは、もともと土地だけを売却する。
あるいは、もともと土地だけを売却する。
こうした場合、買主が気にするのは、
「どこからどこまでがこの土地なのか」
という、ごく当たり前の疑問です。
「どこからどこまでがこの土地なのか」
という、ごく当たり前の疑問です。
境界があいまいなままだと、
購入後に
「思っていたより狭かった」
「隣のブロック塀が越境している」
といった話が出てきかねません。
購入後に
「思っていたより狭かった」
「隣のブロック塀が越境している」
といった話が出てきかねません。
そのため、土地売却では
測量を条件に話が進むことが多いのが実務の現実です。
測量を条件に話が進むことが多いのが実務の現実です。
逆に、測量をしないまま売却するケースもあります
一方で、建物付きの中古住宅を
「現況のまま」売却する場合、
必ずしも測量が必要とは限りません。
「現況のまま」売却する場合、
必ずしも測量が必要とは限りません。
契約の中で、
境界は未確定であること
面積は公簿によること
をきちんと説明し、
買主がそれを理解・了承したうえであれば、
測量なしで売却が成立することもあります。
買主がそれを理解・了承したうえであれば、
測量なしで売却が成立することもあります。
「測量しない=悪い」
というわけでは、決してありません。
というわけでは、決してありません。
問題は「測量しないこと」ではなく、「知らずに進めること」
注意したいのは、
測量をしない選択そのものよりも、
測量の意味を知らないまま話を進めてしまうことです。
測量をしない選択そのものよりも、
測量の意味を知らないまま話を進めてしまうことです。
あとから、
「そんな話は聞いていない」
「そこまでリスクがあるとは思わなかった」
となると、売主・買主の双方にとって不幸な結果になってしまいます。
「そんな話は聞いていない」
「そこまでリスクがあるとは思わなかった」
となると、売主・買主の双方にとって不幸な結果になってしまいます。
測量は、
やる・やらないの二択ではなく、
理解したうえで選ぶものなのです。
やる・やらないの二択ではなく、
理解したうえで選ぶものなのです。
測量は「安心を買う」ための選択肢でもある
測量には、費用も時間もかかります。
決して気軽にできるものではありません。
決して気軽にできるものではありません。
それでも測量を行う方がいるのは、
「売ったあとまで、心配を残したくない」
という気持ちがあるからです。
「売ったあとまで、心配を残したくない」
という気持ちがあるからです。
境界トラブルは、
売却が終わって何年も経ってから表面化することもあります。
そう考えると、測量は
将来への保険とも言えるかもしれません。
売却が終わって何年も経ってから表面化することもあります。
そう考えると、測量は
将来への保険とも言えるかもしれません。
迷ったときは、「今の状況」で判断する
不動産売却に、万能な正解はありません。
測量についても同じです。
測量についても同じです。
今回は本当に必要なのか
省略しても問題がないケースなのか
これは、
物件の状態や売却方法を見て判断すべきものです。
物件の状態や売却方法を見て判断すべきものです。
もし少しでも迷いがあるなら、
売却を決める前の段階で相談しておくことで、
選択肢はぐっと広がります。
売却を決める前の段階で相談しておくことで、
選択肢はぐっと広がります。
最後に
「測量って、必要ですか?」
この質問が出た時点で、
それはすでに良い売却のスタート地点に立っている証拠です。
この質問が出た時点で、
それはすでに良い売却のスタート地点に立っている証拠です。
大切なのは、
急いで答えを出すことではなく、
納得して進めること。
急いで答えを出すことではなく、
納得して進めること。
不動産は、売るときよりも、売ったあとに評価される取引でもあります。
だからこそ、
今できる判断を、丁寧に重ねていきたいものですね。
今できる判断を、丁寧に重ねていきたいものですね。
