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地方の不動産は「相場」が存在しないことがある

不動産のご相談を受けていると、よくこんな質問をいただきます。
「このあたりの相場って、いくらくらいですか?」
とても自然な疑問だと思います。
テレビやインターネットでも「相場」という言葉は当たり前のように使われていますから、なおさらです。
ただ、地方の不動産については、
少しだけ知っておいていただきたい現実があります。
それは――
地方の不動産には、そもそも“相場”が存在しないことがあるという点です。

相場は「比較できて初めて」生まれます
不動産の相場とは、
似た条件の物件が
同じエリアで
定期的に取引されている
こうした環境があって、初めて成り立つものです。
都市部では取引件数も多く、
「だいたいこのくらい」という目安が作りやすいのですが、
地方では事情が大きく異なります。
何年も売買が行われていない
同じ条件の物件がそもそも存在しない
一つ一つの物件に個性がありすぎる
こうした地域では、
比べる材料がなく、相場を作ること自体が難しいのです。

「昔この近くで売れた価格」は参考にならないことも
よくあるのが、こんなお話です。
「昔、近所の家が〇〇万円で売れたと聞いたんですが…」
もちろん、まったく無関係ではありません。
ただし、その価格が決まった背景を見てみると、
売れたのは何年前なのか
当時と今で、人口や暮らしはどう変わったのか
今も同じように住みたい人がいるのか
こうした条件が、今とは大きく違っていることがほとんどです。
不動産の価格は、
過去の評価ではなく「今、必要とする人がいるか」で決まる
という点は、ぜひ覚えておいていただきたいところです。

地方の不動産は「買う人の事情」で価格が動きます
地方の不動産では、
その地域で暮らしたい人がいるか
使い道がはっきりしているか
将来も活用される見込みがあるか
といった、買い手側の事情が価格に大きく影響します。
言い方を変えると、
「欲しい」という人が現れれば価格は成立する
そうでなければ、なかなか話が進まない
という、とても現実的な世界です。
これは価値がない、という意味ではありません。
ただ、都市部と同じ感覚で考えると、ズレが生じやすいのです。

大切なのは「いくらか」より「どうすれば動くか」
地方の不動産を考えるとき、
私たちがよくお伝えしているのは、
いくらで売りたいか
よりも
どうすれば次の方に引き継げるか
という視点です。
価格だけを見ていると、
本当の課題が見えにくくなることがあります。
少し条件を変えるだけで動き出すこともあれば、
売却以外の方法が向いている場合もあります。

不動産会社がはっきり言えない理由
査定の際に、
不動産会社の説明が少し歯切れ悪く感じられることがあるかもしれません。
それは、
無責任に「相場です」と言えないケースが多いからです。
誠実な業者ほど、
良い点も
難しい点も
両方をお伝えしようとします。
地方の不動産では、
そのくらい慎重な説明が必要になるのが実情です。

まとめ:地方不動産は「相場」より「現実」を見る
地方の不動産については、
相場がある前提で考えすぎない
昔の価格に引っ張られすぎない
今の地域の状況を冷静に見る
これがとても大切です。
不動産は、
持っているだけで自動的に価値が生まれるものではありません。
だからこそ、
早めに状況を知り、
無理のない形で次につなげることが、将来の安心につながります。
不動産のことで「少し気になっている」段階でも大丈夫です
地方の不動産は、
「まだ売ると決めていない」
「相続したまま、どうするか迷っている」
そんな状態のまま時間が過ぎてしまうことが少なくありません。
ですが、
早い段階で現状を整理しておくだけでも、選択肢は大きく変わります。
本当に売却を考えるべきなのか
しばらく様子を見るのが良いのか
今のうちにやっておくべきことは何か
こうしたことは、
実際に物件を見て、地域の状況を知っている者でなければ判断できません。
「今は動かない」という判断も含めて、
私たちは
その不動産にとって現実的な選択肢を一緒に考えることを大切にしています。
「相場がよくわからない」
「このまま持ち続けて大丈夫なのか不安」
そんな小さなきっかけでも構いません。
どうぞお気軽にご相談ください。
今後の判断材料として、きっとお役に立てると思います。
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